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Study in Eyelet No.4

 *初めに* これは、鳩目と葉書大の紙を用いて10点以上の作品を作ってきた結崎剛が、究極のところ「この形」なのだ、と確信し送り出す《Study in Eyelet(鳩目の研究》の《原型》です。 というのは、 複数枚の紙の角を一つの鳩目で留めることによって、 書物では考えられなかった複雑な紙面が展開され、 それらの一つ一つが、 十分に議論されて然るべき重大な問題を投げかけているように思われるからです。 ・「めくる」ではなく「スライドする」紙面。 ・つねに斜めに出現する画面。 ・スライドする方向によって現れる画面が異なること。 ・一頁の表裏の処理の難しさ。 ・つねに前面に表示されつづける表紙。 ざっと思いつくだけでもこれだけの不可解な疑問が湧いてくる《Study in Eyelet》の形は、 一介の歌人に過ぎないじぶんには手に余るものがありました。 そこで、じぶんなりに模索してきた《Study in Eyelet》の可能性の成果を公開してゆくために、 本作を発表しました。 これは左右のスライドに合わせて出現する紙面を線描した「ルーラー(定規)のようなものです。 これを用いることで、この厄介な版型に、一種の秩序が与えられたように思います。 この放射状に展開する線の数々が、一種の書物における「グリットシステム」のごときものなのだと考えていいと思います。 これによって、№9「よく見る夢」、№10「白鳥のソネ」の、スライドするにつれて詩行が見えてくる複雑な紙面を実現することができました。 難しいことを言っているように思われるかもしれませんが、 《Study in Eyelet》は、作ろうと思えばだれにでも作れるかなりシンプルな造りですので、 ささやかなものでしたら、 自身の作品を発表するには最適なものではないでしょうか。 いま、作品発表の様々なスタイルが模索されていますが、 ご自身の作品をシングルカットするように、 《Study in Eyelet №4》を活用してみて欲しいと思います。    *** 《Study in Eyelet》 №4 結崎 剛=翻訳・設計 葉書大4葉 ハトメ1個綴じ 鳩目一つで綴じうる限られた紙面で至高の詩を模索せよ。 《Study in Eyelet》の欠番第4弾。

 *初めに* これは、鳩目と葉書大の紙を用いて10点以上の作品を作ってきた結崎剛が、究極のところ「この形」なのだ、と確信し送り出す《Study in Eyelet(鳩目の研究》の《原型》です。 というのは、 複数枚の紙の角を一つの鳩目で留めることによって、 書物では考えられなかった複雑な紙面が展開され、 それらの一つ一つが、 十分に議論されて然るべき重大な問題を投げかけているように思われるからです。 ・「めくる」ではなく「スライドする」紙面。 ・つねに斜めに出現する画面。 ・スライドする方向によって現れる画面が異なること。 ・一頁の表裏の処理の難しさ。 ・つねに前面に表示されつづける表紙。 ざっと思いつくだけでもこれだけの不可解な疑問が湧いてくる《Study in Eyelet》の形は、 一介の歌人に過ぎないじぶんには手に余るものがありました。 そこで、じぶんなりに模索してきた《Study in Eyelet》の可能性の成果を公開してゆくために、 本作を発表しました。 これは左右のスライドに合わせて出現する紙面を線描した「ルーラー(定規)のようなものです。 これを用いることで、この厄介な版型に、一種の秩序が与えられたように思います。 この放射状に展開する線の数々が、一種の書物における「グリットシステム」のごときものなのだと考えていいと思います。 これによって、№9「よく見る夢」、№10「白鳥のソネ」の、スライドするにつれて詩行が見えてくる複雑な紙面を実現することができました。 難しいことを言っているように思われるかもしれませんが、 《Study in Eyelet》は、作ろうと思えばだれにでも作れるかなりシンプルな造りですので、 ささやかなものでしたら、 自身の作品を発表するには最適なものではないでしょうか。 いま、作品発表の様々なスタイルが模索されていますが、 ご自身の作品をシングルカットするように、 《Study in Eyelet №4》を活用してみて欲しいと思います。    *** 《Study in Eyelet》 №4 結崎 剛=翻訳・設計 葉書大4葉 ハトメ1個綴じ 鳩目一つで綴じうる限られた紙面で至高の詩を模索せよ。 《Study in Eyelet》の欠番第4弾。